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現場力インタビューVol.13「古河エリア研修会」

左から吉田 知恵子さん、八島 信久さん、鈴木 淳子さん

現場力作成者:茨城県古河市にある小学校給食現場 責任者 八島やしま のぶひささん

ソシオークグループの「現場力」とは
「現場力」とは、フードサービスや子育て支援、運行管理・移動サービスなど現場ではたらくソシオークグループの社員が自ら課題や改善点を見つけ、知恵と工夫によりチームで改善を重ねていく取り組みです。自ら考え実践するナレッジワーカーとしての誇りの醸成や、個人の持続的成長につながるとともに、各現場の意欲向上や組織の活性化にもつながっています。

 

葉隠勇進は茨城県古河市で、昨年8月より7校一括で学校給食を受託することになりました。
うち1カ所の現場で責任者を務める八島 信久さんは、「同市内の全ての現場が、提供する給食の味や業務スキルに差がなく、同じ力を発揮できるようにしたい」と思い、同市全体の社員を対象とした研修会を開催することにしました。
研修に参加した鈴木 淳子さん・吉田 知恵子さんにもインタビューに加わっていただき、研修の様子やその後の効果などについてお話を伺いました。

 

――今回の現場力は、古河市内の全ての葉隠勇進学校給食現場に勤める社員のスキルに差が出ないようにするために研修を行った、という内容ですが、何かきっかけがあったのでしょうか?

 

八島 信久さん(以下敬称略):自分が今の現場の責任者に就任する際、上司から「古河市内の葉隠勇進の学校給食現場全体をまとめ、業務の標準化をしてほしい」と依頼を受けました。自分の現場だけでなく、全ての現場が安全・安心なおいしい給食を提供できるようにするにはどうすれば良いだろうと考えて、同市内の現場の責任者たちと相談し合い、「情報共有し合う場を作ろう」となったのがきっかけです。

 

――研修会は既に複数回実施していると伺っていますが、研修内容と、特に大切にしたことについて教えていただけますか?

 

八島:今年4月の時点でもう3回実施しています。初回は、受託して最初の冬休みに入った1月に実施しました。社員それぞれが1日の流れの中で抱える業務の疑問を見つけることがテーマ。分からないことをその場でピックアップして伝えるために、実践形式で行うこと、古河市の社員みんなに参加してもらうことを大事にしました。

2回目以降は、内容をより具体的にブラッシュアップ。事故事例の共有から対応フローの確認や、業務の優先順位についてグループワークで学び合いました。

 

――研修当日の様子はいかがでしたか?

 

八島:初回は総勢28人の参加で、実践形式で1日の流れを確認し合う内容だったのでプログラムの進行は大変でしたね。でも、業務の一つ一つの意味をみんなが理解して欲しかったので大事な場面ではストップして、「これは何のためにやっている作業なのでしょうか」と質問し、注目してもらいながら丁寧に進めました。具体的には青菜の効率的な下処理方法や、栄養になる部分をきちんと見極めることの大切さなどを学び合いました。

 

2回目の研修では、業務の優先順位を共通認識できるようになるという点で、我々責任者は、「1番大変なものから手をつけなければどんどん時間がなくなる」ということをグループワークで伝えたいと思っていました。献立の指示書を準備して社員のみなさんに「最初に何から手をつけるか」という問いを投げ掛け、注力すべきポイントを確認し合いました。

 

――研修を経て変化したことはありましたか?

 

鈴木 淳子さん(以下敬称略):業務の優先順位はいつも考えているつもりだったんですが、研修を受けてみて「逆算して仕事の流れを考えていけば、この時間からこの作業を始めなくても良いから、その間に違うことができるのか」とか、最近ではすごく考えられるようになってきました。すると、例えばグラタンが献立のときに、試し焼きができるようになるなど作業に余裕が生まれるようになりました。

 

吉田 知恵子さん(以下敬称略):現場が新規オープンしてから、「子どもたちのために」ということを目標にして、過去にやってきた給食調理業務の概念は全部取っ払い、八島さんが教えてくれることをやってきました。最初は慣れずに戸惑うことが多かったんですが、半年やってきたらもう普通の仕事の流れとして定着していて、自分たちでもびっくりです。

 

八島:最初の頃は言われたことをこなすのに精一杯という印象がありましたが、今はもう作業も理解して手順も当たり前になっているので、急なことにも対応ができて余裕が生まれているなと思います。

それから、全ての研修会を通して責任者同士の団結力も強くなりました。情報共有が盛んになったこともあり、月に1回定例会議をやろうと話しています。あと、初回の研修には鈴木社長も来てくださって、社員みんなに「子どもたちのために給食を作って欲しい」って仰っていただいたんです。我々もその想いで研修をやらせてもらったのですが、鈴木社長から直接仰っていただいたことにより、社員にしっかりと受け止めてもらえたと思います。

 

――今後は現場力の取り組みを通して、どのような現場作りを目指していきたいですか?

 

八島:子どもの笑顔のために何ができるか、みんなが案を出し合えるのが最終ゴールです。

 

鈴木:今のところまだ八島さんに頼っているところがたくさんあるんですが、もっと自主的に動けるようになること。そして社員みんなで上手くコミュニケーションを取りながら、良い現場を作っていけたらなと思っています。

 

吉田:私も「安心して任せるよ」って言ってもらえるように頑張りたいです。ここの学校給食現場はみんな仲が良くて、上手に仕事が回っていると思うので、より上を目指し、みんなで力を合わせて頑張っていきたいと思います。

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